研究課題/領域番号 |
19K12267
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
村川 猛彦 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90304154)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 学習支援システム / プログラミング / C言語 / 大学教育 |
研究実績の概要 |
前年度までに開発したシステムは,学習者からすると,課題の一覧から選択してタイピングを行えば結果(課題名,タイプ時間,誤タイプ数)が表示されるのみであった.2021年度の実施にあたり,「問題作成支援」「実績確認」「ランク表示」「リプレイ」の各機能を開発し提供した. 問題作成支援に関して,SQL文を書くことなく,ブラウザで作成できる機能を新たに開発した.入力できるのは,問題ID,問題名,タイピング内容,解説などである.ページ内に,オンラインプログラミング環境の編集画面を埋め込んでいる.SQL文の生成も行え,異なるデータベース間で円滑に問題登録ができるようにした. 実績確認機能として開発したページでは,ユーザの操作により,実施の日時と課題,誤タイプ数,解答時間(分秒)による表を表示する.ランク表示機能は,1つの課題の実施結果画面で,タイプ時間および誤タイプ数に基づき,AからDまでのいずれかの英字(ランク)を表示するものである.より上位のランクに到達するための条件も提示する.実績確認・ランク機能はいずれも,実施の振り返りと,課題の再実施を促すものである. リプレイ機能は,誤タイプを含めタイプごとの経過時間をサーバに送り,データベースに格納していた内容を復元して,ブラウザ上で再現するものである.同じプログラムで,2人の実施を同時にリプレイすることもできる.学習者が誤タイプや入力に時間がかかった箇所を振り返ったり,他の人がスムーズにタイプしている状況を観賞したりできるようになった. 研究代表者が担当する授業で受講生に使用してもらい,授業最終回の利用者評価で高い評価を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画のうち,令和3年度の研究実施計画に述べた事項はおおむね達成できているため.
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の目的をより精緻に達成するため,システムの改良(プログラムに頻出する括弧類をタイプしたときの挙動の変更など),令和4年度の授業での適用および評価を行い,学会発表・論文投稿を行っていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度においては,計画していた成果発表が行えず,また2022年3月に予定していた出張が新型コロナの影響でオンライン開催となり,その分の旅費を執行できなかった. 令和4年度は,新型コロナの影響には引き続き注意しつつ国内・海外の成果発表を積極的に行う.
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