2020年度に実施したメディア授業に対する調査結果から、メディア授業が持つ課題の1つとして受講時の孤独感があることが判明した。また、受講の孤独感は、受講環境にVR技術を導入することで緩和できる見通しがついた。 2020年度に実施したメディア授業に対する調査結果と、今後の考えうるアプローチについては2021年度の東京通信大学紀要に論文としてまとめた。また、今後の考えうるアプローチの1つであるVR技術の導入については、メタバース上での学生の交流や他者を感じさせる受講環境の実現を考えている。 そのための素養の有無を確認するために、学生から参加者を募ってメタバース上での交流会を実施した。交流会の中では、簡単なゲームの他、簡単なセミナーの受講などを行い、体験した参加者からの感想や意見を集めた。具体的には、交流会を6月、9月、12月の3回実施し、各回62名、20名、30名が参加者し、それぞれから26名、11名、13名分のアンケート回答を得られた。6月、9月のアンケート結果については情報処理学会グループウェアとネットワークサービス研究会ワークショップで発表した。 これと併せて、東京通信大学のある科目では、授業の掲示板を用いて、他の学生の存在を意識させる課題を実施しているため、この科目において、他者存在を意識することの意義を問うアンケートを実施した。 現在、6月、9月、12月のメタバース上での交流会のアンケート結果と、正規科目におけるアンケート結果の差異を分析しており、得られた知見について研究発表の準備中である。
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