| 研究課題/領域番号 |
19K12286
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| 研究機関 | 東北学院大学 |
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研究代表者 |
岩谷 幸雄 東北学院大学, 工学部, 教授 (10250896)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 静音領域定位 / 音像定位 / 聴覚ディスプレイ / 訓練 / エデュテインメント / フィードバック |
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| 研究実績の概要 |
静音領域定位の訓練手法と訓練システム・レンダリング手法について研究を推進した。
レンダリング手法としては、特定の室形状を想定し、聴取位置と音源位置を設定し、1次反射を考慮して、直接音と4面の水平面からの反射音に頭部伝達関数をたたみ込み、遅延等を加えて聴取させた。訓練手法として、バーチャル音空間の聴取位置を4点設定して4面のどの壁が無い状態であるかを判断させた。この訓練を7日間通して行い、8日目に訓練した点に4点をさらに加えて正確な判断ができるかを確認した。その結果、訓練した点については訓練中に成績が向上したが、4点を加えたときには成績が芳しくなかった。このため、単調に訓練を続けるのではなく、正解のフィードバックが必要であるとの結論に至った。
フィードバックの方法を検討し、音で静音領域を提示するもの、言葉で正解を提示するもの、壁がある音場と無い音場を比較させるものなどを検討し、訓練効果を比較したが、今のところ大きな効果が得られていない。健聴者にとって、静音領域定位の訓練はかなりハードルが高いことが分かってきた。実音源なども駆使しながら、効果的な訓練方法を探っていく。
聴覚ディスプレイシステムの構築については、エッジコンピューティング型聴覚ディスプレイシステムをタブレット端末に実装し、高速化を図っている。現在のところ、1.6秒程度のインパルス応答を実時間でたたみこむことに成功しており、訓練システムのベースシステムの構築は順調に推移している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Covid-19の影響により、研究に協力してもらう被験者が全く集められない状況が続いた。9月以降、徐々に実験を行ってきたが、訓練をするという性格上、一朝一夕で結果がでるものではないため、訓練方法の開発に遅れを生じている。
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| 今後の研究の推進方策 |
まずは、効果的な訓練方法を探るため、実音源と仮想音源を併用して着実に実験を推進する。効果的な訓練方法が判明した時点で、エデュテインメントシステムとして実装可能になる。聴覚ディスプレイシステムの構築については、順調に推移していることから、訓練システムのベースシステムの構築を終了させる。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19の影響により、被験者を使った実験が前半に全く開催できず、被験者謝金および旅費の執行が予定通りできなかった。2021年度は、感染予防を徹底しながら、実験を推進していく予定である。実験を探索的に行うことで、訓練手法を確立していく予定である。
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