研究課題/領域番号 |
19K12361
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
Tin・Tin Win・Shwe 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主幹研究員 (00391128)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 神経毒性 / 環境化学物質 / 発達期 / ディーゼル排気ガス二次生成有機エアロゾル / ラット |
研究成果の概要 |
ディーゼル排気ガス二次生成有機エアロゾル(DE-SOA)を大気汚染物質のモデルとして、自閉症のような社会的支配行動および神経免疫応答について検討した。妊娠12.5日目のSprague-Dawleyラットに、バルプロ酸(VPA)を投与し、社会行動の障害を確認した。胎児期・乳児期にDE-SOA曝露された成体ラットでは、社会行動の障害と関連する遺伝子発現の変化が得られた。さらに、ラットの前頭前野における肥満細胞数、活性化されたミクログリア細胞数などがDE-SOA群で優位に増加した。 私たちの研究結果は、神経免疫クロストークが自閉症様行動において重要な役割を果たす可能性があることを示唆している。
|
自由記述の分野 |
神経毒性学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉症は神経発達障害であり、正確な病因と病態生理は不明である。発達期の大気汚染物質曝露と自閉症の関連性があることを示している。ヒトの研究では、妊娠中の大気汚染粒子状物質の曝露は、子供におけるASDと関連していることが報告された。本研究では、ディーゼル排気ガス二次生成有機エアロゾルを大気汚染物質のモデルとして発達期に曝露を行い、自閉症様社会行動および神経免疫応答に関するバイオマーカー、肥満細胞やミクログリアの活性化について検討した。その結果、神経免疫クロストークが重要な役割を果たすことが明らかになった。 自閉症の病態生理学的メカニズムを理解することは、環境管理と臨床応用に役立つことである。
|