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2023 年度 実績報告書

レジオネラ属菌感染リスク評価のためのアメーバ内動態と菌種間相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K12376
研究機関神戸市健康科学研究所

研究代表者

中西 典子  神戸市健康科学研究所, 感染症部, 副部長 (50615490)

研究分担者 野本 竜平  神戸市健康科学研究所, その他部局等, 副部長 (60642238)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードレジオネラ属菌 / L.pneumophila / アメーバ類 / 増殖能 / RNA-seq
研究実績の概要

本研究では、アメーバ内のレジオネラ属菌種間の相互作用に着目し、アメーバ内での動態およびゲノムワイドな多株比較解析からレジオネラ属菌種間のゲノム上の可動性遺伝領域の構造及び組換えの実態を明らかにし、さらにオミクス解析によるアメーバ内のレジオネラ属菌の挙動を分子レベルで明らかにする。
今年度は、浴槽由来のL. pneumophilaを用いてAcanthamoeba sp.とHartmannella sp.における生存能および増殖能の違いを解析した。Acanthamoeba sp. とHartmannella sp.に感染後24時間のL. pneumophilaの菌数を比較したところ、Acanthamoeba sp.では29倍の菌量に増加したのに対し、Hartmannella sp.では2倍しか増殖しなかった。また、感染48時間後には、Acanthamoeba sp.はほぼ死滅しているのに対し、Hartmannella sp.ではシスト化が進んだ像が観察された。この宿主であるアメーバの種類における増殖能の違いについて、宿主アメーバの存在下でL. pneumophilaの遺伝子発現の変動を30分から60分のポイントでRNA-seqにより網羅的に解析したが、宿主アメーバの違いによる顕著な差は認められなかった。従って、宿主のアメーバに侵入後の遺伝子発現の変動が宿主依存的に異なることでアメーバ内の増殖率に差が出る可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Prevalence and genetic distribution of Legionella spp. in public bath facilities in Kobe City, Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Komatsu Shoko、Tanaka Shinobu、Nakanishi Noriko
    • 雑誌名

      Journal of Water and Health

      巻: 21 ページ: 1727~1734

    • DOI

      10.2166/wh.2023.247

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Evaluation of Legionella pneumophila SGUT Serotypes Isolated from Bath Water Using a Multiplex-PCR Serotyping Assay2023

    • 著者名/発表者名
      Komatsu Shoko、Tanaka Shinobu、Nakanishi Noriko
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Infectious Diseases

      巻: 76 ページ: 77~79

    • DOI

      10.7883/yoken.JJID.2022.397

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 市内浴場施設における理化学検査とレジオネラ属菌検出との関連性について2023

    • 著者名/発表者名
      藤永千波、小松頌子、田中忍、八木正博、中西典子、大久保祥嗣、向井健悟
    • 雑誌名

      神戸市健康科学研究所報

      巻: 51 ページ: 58-61

  • [学会発表] 公衆浴場から分離されたレジオネラ属菌の生態学的・遺伝的特徴(2016~2021)2023

    • 著者名/発表者名
      小松頌子 、田中忍、中西典子
    • 学会等名
      日本防菌防黴学会第50回年次大会

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公開日: 2024-12-25  

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