研究課題/領域番号 |
19K12400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
仲山 英樹 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (30324982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ハロモナス / 浸透圧調整物質 / エクトイン / グルタミン酸 / γ-アミノ酪酸(GABA) / 細胞工場 / 廃バイオマス / アミノ酸代謝 |
研究成果の概要 |
中度好塩性細菌ハロモナスは、アスパラギン酸(Asp)経路を介して有用性が高いエクトインを浸透圧調節物質として生合成できる。本研究で得た、グルタミン酸(Glu)過剰生産変異株であるGOP株により、Glu経路を介して有用性が高い多様な浸透圧調節物質を生合成する細胞工場の開発が可能となった。実際、GluをGABAに変換するGADシステムをGOP株に導入し、高塩環境下でGABAを主要な浸透圧調節物質として生合成できるGOP-Gad株の創製に成功した。今後は、バイオマス由来の多様な炭素・窒素源を資化する能力に優れたGOP-Gad株を活用することにより、持続可能なGABA生産細胞工場の開発が期待される。
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自由記述の分野 |
環境生物工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、ハロモナスは、アスパラギン酸経路を介してエクトインを生合成する能力以外に、グルタミン酸経路を介してGABA等の多様な浸透圧調節物資が生合成できることが初めて示された。今後は、GOP株の変異遺伝子を解析することにより、アスパラギン酸経路またはグルタミン酸経路を介した、ハロモナスにおける浸透圧調節物質の生合成機構の学術的な解明が進むことが期待される。また、得られた学術的知見を応用することにより、廃バイオマスから有用性の高い多様なアミノ酸類を生産するハロモナス細胞工場の開発が期待できる。
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