研究課題
基盤研究(C)
研究の最終目標は、アミジノ尿素およびアミジノチオ尿素樹脂を用い、試薬調整せず工場の重金属廃液より希少元素を回収することである。そのため本研究では、1)アミジノ尿素の前駆体である置換シアノグアニジンの持つ立体異性体の骨格を維持したアミジノ尿素を合成した。得られた立体異性体のアミジノ尿素間では、金属との錯形成能が異なることを確認した。2)置換シアノグアニジンの立体異性体の生成は、立体因子効果が影響を及ぼすこと明らかにした。
工学
希少元素の回収は種々の研究がなされているが、大型の施設利用または高価な材料、試薬調整の能力が必要となっており、その使用範囲は限定されている。本研究では、アミジノ尿素の異性体間で金属との錯形成反応が異なることから、温度コントロールによる金属の回収の可能性が示唆されたことから、温度コントロールのみで希少元素の回収および脱離できる材料が確立されれば、小規模な工場でも希少元素が回収可能となり工学的に有意義なものになる。