研究課題/領域番号 |
19K12455
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中山 誠健 千葉大学, 予防医学センター, 特任准教授 (30620819)
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研究分担者 |
高谷 一成 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 環境計測研究グループ, 任期付研究員 (20804298)
戸高 恵美子 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (30334212)
中岡 宏子 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (60588648)
森 千里 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90174375)
鈴木 規道 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (90724849)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 健康維持増進 / 住環境 / 室内空気質 / 主観的評価 / 客観的評価 / 脳波 |
研究実績の概要 |
本研究では、内外装の見た目や環境が同等で化学物質濃度だけが異なる2棟の実験住宅棟で、様々な年齢や性別の計169名を対象とした90分間の滞在実験を実施した。部屋には被験者のみで、快適に過ごせる実験環境下で実施した。滞在中には、20分間の作業(計算や暗記課題)と10分間の休息(目を閉じて安静にする)時間をもうけ、脳波を測定した。その他の60分間は、自由にくつろいでもらいながら、臭気の強さや好み、空気環境に対する印象や快適性などのアンケートに回答してもらった。なお、被験者には環境の違いを知らせずに行う「ブラインドテスト」で実施し、事前に年齢や性別、体温、血圧、アレルギー反応、ストレス状況なども測定・調査した。休息時のリラックス状況は、個人差や多様な環境条件を考慮して解析した。その結果、化学物質濃度が極めて低い室内環境では休息時のリラックス状態を向上させる効果の有意性を示し、極めて低い空気質濃度によって予防のみならず健康増進の効果を実証した。最終年度では、その成果を国際学術誌International Journal of Environmental Research and Public Healthに投稿しアクセプトされ、2021年9月に掲載された。また、2021年11月の千葉大学プレスリリースとして成果を発信したほか、国立環境研究所の国内ニュース(環境展望台)や日本住宅新聞1/15号の記事に掲載され、成果を国内外に広く普及した。なお、学会発表などは感染症拡大防止の観点から実施できなかった。
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