研究課題/領域番号 |
19K12479
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
金子 満 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (10513161)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 住民自治 / 地域学習 / 住民の主体形成 / 韓国済州特別自治道 / 住民自治センター / 住民自治学校 / 住民自治委員会 |
研究成果の概要 |
本研究は、韓国済州特別自治道の住民自治システムに着目し、同システムの成立過程及び「住民自治委員制度」ならびに住民自治に関する学習の機会を提供する「住民自治学校」の実践について調査分析を行った。本研究で明らかになった点は、以下の3つである。1つめは、条例により地域住民が政策立案や予算編成等に参加・参画できるようになったことを明らかにした。2つめは、地域住民の自治機能強化や地域課題解決に向けた活動や住民同士の交流促進のために新たに組織された「住民自治委員会」の内実について明らかにした。3つめは、「住民自治委員会」のメンバーになるための前提条件である「住民自治学校」の学習内容について明らかにした。
|
自由記述の分野 |
社会教育・生涯学習
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで「地域」概念の現代的再解釈を志向する「地域学習」への着目と自立的で主体的な住民の主体形成の視点から韓国の「住民自治委員会」及び「住民自治学校」に着目した研究は存在しない。本研究は「人間に基軸を置いた『地域』概念は、住民が『地域』そのものを何らかの契機によって認識しない限り,表象しない」という点について,一定の解を示せた。具体的には「住民自治学校」における住民自治に関する法律や制度、財政学習、主体形成に関する学習は,国家と地方自治体,開発と環境,住民同士の葛藤を題材にしつつ、地域住民の主体形成に大きく貢献しており、同時に地域住民による「地域」概念の獲得をも可能とする実践であるといえる。
|