研究課題/領域番号 |
19K12510
|
研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
西村 祐子 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (80276451)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | luxuary market / leather / crafsmanship / global market |
研究実績の概要 |
グローバル化するファッション・ラグジュアリー産業と皮革との関連について最新のデータを踏まえ、岩波新書より「皮革の魔力ーグローバルファッションと > ブランディングのいま」を執筆した。また、2020年3月上旬には研究協力者であるノースハンプトン大学教授マイク・レッドウッド教授を招聘し、同名での浅草におけるセミナーが開催予定であった。しかしながらコロナ災害(COVID-19)の発生により中止となり、その間編集者とともに出版予定の内容に「ポストコロナエラにおける皮革産業とラグジュアリーマーケットの行方」についての視点を加えることとなった。そこでレッドウッド教授とZoomによるセッションを行い、現在6月下旬にレッドウッド教授、ラグジュアリー産業・ブランディング研究専門家(日本人1名、ベルギー人1名)を加えた4名によるセッションを行い、その成果をヴィデオクリップとしてHPにアップロードする予定となっている。現在post corona era における「ラグジュアリーとはなにか」「ブランディングとはなにか」について討議を始めている。ラグジュアリー産業における生産システム、量産体制などがみなおされ、craftsmanship、小規模、中規模のリージョナルなブランドの活性化がなされる一方、従来型の「どこでも手にはいる量産されたラグジュアリーグッズ」「よく知られたグローバルブランド」などは勢いを失うであろう。また、今後10年程度は続くと思われる世界的なリセッションにおいて、欧州と米国の失業率は回復せず、富裕層の資金は子供、孫世代への資金的援助へと向かう一方、ラグジュアリーマーケットは東アジアをターゲットにするであろう。recycling, environmentalism , craftsmanshipなどが称揚されるだけでなく1980年代以降寡占化へと進んだラグジュアリーマーケットの戦略は見直されるであろう。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の発生により海外調査および国内におけるセミナーがすべて中止された為。
|
今後の研究の推進方策 |
2020年6-7月にZoomによるポストコロナ災害期における皮革とラグジュアリーマーケットを考えるー専門家セミナーを予定。 2020 6-9月:現在出版を予定していた著書「皮革の魔力ーグローバルファッションとブランディングのいま」(岩波新書)に関して修正を加える。(ポストコロナ時代への提言として) 2020.08-12: 英語論文執筆、海外専門ジャーナル紙への投稿。2021.2-3月:出版 2021.5-8月:海外調査開始2022.12: 海外専門誌への投稿
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の発生により、海外共同研究者参加によるセミナーが中止され、予定していた海外調査が不可能となったため。
|