研究課題/領域番号 |
19K12549
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
越智 正樹 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (90609801)
|
研究分担者 |
石黒 侑介 北海道大学, 観光学高等研究センター, 准教授 (00743238)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 社会的価値 / DMO / 辺境 / 観光社会学 / 観光経営学 |
研究実績の概要 |
本研究は当初計画では今年度が最終年度であったが、2020年度にコロナ禍の影響により、沖縄県(研究代表者)および札幌市(分担者)からの移動に大きな制限がかかったのと同時に、調査対象として想定する観光関連団体の協力を得ることも極めて困難となったために、1年間調査を完全停止したため、今年度が実質的に2年度目となる。 今年度は、当初計画の2年度目対象としていた知床ならびに先進事例地のうち、前者について研究分担者による現地調査を計画どおりに行った。だが先進事例地については、選定して調査を行うことができなかった。一方で、研究代表者と分担者は共同で、1年度目対象であった八重山について、DMOと関係する3市町行政を対象とした調査(1年度目には行わなかったもの)を追加で行った。さらに研究分担者は、他の研究計画とも合同しつつ、本研究では未調査であった道内の各DMOに対する調査も遂行し完了した。ただしその成果の公表は、協力団体等の都合も踏まえると年度をまたぐ恐れが当初から高かったため、R4年度に行うこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「研究実績の概要」に書いたように、協力団体等の都合も踏まえ、R4年度に公表することと決めた成果物がある。また、当初計画の2年度目に予定していた、八重山と知床の調査結果に関する「共同研究会(東京)」については、その核として想定していた研究チーム外からの参加主体の事情もあって今年度の開催が見送られ、R4年度に改めて開催することとなった(詳細は8.「今後の研究の推進方策」に記す)。これに伴い、共同研究会結果を踏まえた成果物の公刊についても、着手が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
まず研究分担者は、5.「研究実績の概要」にも記した、道内の各DMOに関する調査(他の研究計画と合同)に関する成果物を、R4年度の早い段階で公刊する予定である。さらに研究分担者は、R元年度とR3年度に行った八重山のDMOに関する調査の成果物について論文投稿を準備しており、R4年度内の公刊を目指している。 次に研究代表者と分担者は、当初計画で2年度目に予定していた「共同研究会(東京)」を、状況の変化に即して形式を修正しつつ、R4年度内に実施する。この研究会は当初、ある著名な観光研究法人との協力を得て東京で開催することを想定していたが、同社はR4年度より新たにその沖縄事務所を開設することとなり、改めてこの事務所の協力を核として開催することに変更したものである。研究代表者と分担者はすでに、同事務所長と頻繁に連絡を取り合っており、十分な協力を得られる体制を整えている。共同研究会では、研究代表者と分担者による成果報告に加え、研究チーム外の研究者もしくは実務担当者による報告も行い、本研究のテーマである「DMO」「社会的価値」「辺境」について議論を深める。然る後に、その報告と議論に基づく成果物を公刊する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響によりR2年度は全ての調査を中止し、次年度以降に繰り越して再計画せざるを得なかった。そのためR3年度は実質的に3ヶ年度のうちの2ヶ年度目に当たることとなり、成果の取りまとめや発信・公刊についてはR4年度に行うこととなった。
|