研究課題/領域番号 |
19K12561
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
片上 敏喜 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (50628534)
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研究分担者 |
青木 美紗 奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (50721594)
上野 秀剛 奈良工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (70550094)
加賀美 太記 阪南大学, 流通学部, 准教授 (80734087)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 食文化観光 / アクションリサーチ / 地域の食文化 / フードツーリズム |
研究実績の概要 |
近年、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを機に、食文化を対象とした観光が注目されている。食文化は、地域固有の風土に根ざした食材、道具、調理法、食べ方などから構成され、地域の観光資源として機能する。しかし、観光を通して食文化が人々の生活にどのように溶け込み、存続・変遷するのか、という相互作用を明らかにした研究はない。そこで本研究では、食文化を対象とした観光活動を「食文化観光」と定義し、多様な研究視角から分析を試みることを目的としている。 2021年度は、2020年度に引き続いて新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の蔓延による影響で、予定していた多くの調査対象地において、調査を行うことが困難であったため、受け入れ可能な範囲での小規模の調査を行い、地域の食文化と観光の関係性等について検討・分析等を行った。 加えて、食文化と観光に関する先行研究および文献資料収集等を行い、日本各地の食文化を対象とした観光活動の現状について整理するとともに、食文化を対象とした観光を執り行っている主体者・参加者等に向けての質問票の作成等を行った。 あわせて、新型コロナウイルス感染症蔓延防止のため、オンライン等を通じて研究代表者・分担者と今後のアクションリサーチに関する研究計画、アンケート調査等についての検討を行い、2022年度に向けた調査準備を行った。またこれまでの調査で得たデータを取りまとめ、学会・研究誌等で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度から続いている新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、予定していたアクションリサーチを行うことは困難であったが、これまでに得た調査データや感染防止対策を行い、実施した調査から得たデータをもとに、食文化観光を形成し、展開していくための諸条件等について取りまとめることができた。しかしながら、感染防止の観点から当初予定していた数の調査を行うことができなかったため、当初の予定よりやや遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度においては、新型コロナウィルス感染症予防のため、2021年度に実施することを断念した対象地域への調査やアクションリサーチによる食文化観光ツアー等について、感染予防対策を十分に行った上で社会状況を鑑みながら実施し、本研究課題における関連データについて収集・分析する予定である。またこれまでに食文化観光を体験した参加者を中心として、対面・リモート等を通じてヒアリング調査等を行い、共同研究者と分析・考察等を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度から日本国内で蔓延している新型コロナウイルス感染症に対する影響により、当初計画を立てていた現地での調査や食文化観光に関するアクションリサーチが実施できなかったため、研究費の支出が大幅に少なくなった。そのため2022年度へ繰り越し、2021年度に行うことができなかった各研究調査等を実施する予定としている。
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