研究実績の概要 |
本研究の学術的な独自性は,第一に地域社会と文化について,地域の舞台芸術を行う拠点である劇場・ホールを地域再生との関係性で分析することにある.全国組織の劇場音楽堂等協議会の協力も得られているので,全国的なレベルでの社会に果たす劇場の効果測定や評価も体系化が可能となる.そして,観光における劇場・ホールの位置づけの明確化と政策課題の解決に資することが可能となる.そのため,令和2年度においては,令和元年度の劇場・ホールの地域社会に果たす役割についての先行研究,現地調査,関係者へのヒヤリング調査)による抽出分析を行った結果を踏まえて,全国的中核的劇場と地方劇場との相違に注目して,各劇場・ホールの実態を分析した.なお,令和元年度の抽出による各劇場・ホールの活動状況資料への補充調査も行った.地方自治体担当者へのヒヤリングなどを通じて,劇場・ホールの地域に果たす機能を評価を行った.申請者が従前より行ってきた文化の経済効果についての産業連関分析や生産関数も必要に応じて援用した.令和2年度は,コロナ感染症下,現地調査など行動制約が大きく,そのためWEBを通じた情報収集が多かった.その成果については,海外学術誌 (EDAGAWA, A.(2020)."SITUATIONS OF THEATERS AND MUSIC HALLS IN JAPAN AND CONSIDERATION OF EVALUATION METHODS USING PRODUCTION FUNCTIONS" lnternationalJournalofEconomics,Commerce and Management,Vol. IX, Issue 2, Feb 2021(査読付き)に投稿した.
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