研究課題/領域番号 |
19K12583
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研究機関 | 芸術文化観光専門職大学 |
研究代表者 |
直井 岳人 芸術文化観光専門職大学, 芸術文化・観光学部, 教授 (10341075)
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研究分担者 |
十代田 朗 國學院大學, 観光まちづくり学部 観光まちづくり学科, 教授 (70226710)
飯島 祥二 松蔭大学, 観光メディア文化学部 観光文化学科, 教授 (80258201)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 観光者心理 / 環境配慮行動 / 環境関連動機 / 規範 / ビーチクリーニング |
研究実績の概要 |
2022年度の8月上旬の週末を含む3日間、コロナ禍による緊急事態宣言が発令されなかったため、「海水浴客への質問票調査」を兵庫県豊岡市竹野浜海岸で実施した。調査期間に関しては、猛暑であったこと、コロナ禍が就職したとは言えなかったことから、3日間1回に限定した。実施に当たっては、関係各位に感染症対策について説明し、調査実施に関する了解を得た。 「ビーチクリーニング参加者(観光者)への定性的インタビュー」については、コロナ禍など諸般の事情により実施を見送り、先行研究の一般的な観光者の環境配慮行動に関わる項目を基に質問票を作成した。 また、質問票調査実施時点ではコロナ禍が収束したとは言い難く、回答者との接触を最小限にするため、料金受取人払郵便を利用した返信用封筒を用いて回収を行った。また、当初の予定ではビーチクリーニングの様子を撮影したビデオの視聴の影響を検証することを目的としていたが、回答者との密な接触を避ける為に取りやめ、海水浴客がその場で感じる、他の海水浴客の環境配慮行動をうかがわせる手がかり(例:ごみの散乱状態など)の影響(descriptive norm)の影響の検証に目的を切り替えた。 なお、2023年度に、2022年度に実施できなかった内容を含めた調査を実施できる可能性があること、コロナ禍が鎮静化していることが期待され、感染症の影響が緩和された状況下でのデータ収集ができる可能性があったため、2023年度までの調査期間の延長が申請してこれが認められている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
【研究実績の概要】で述べたとおり、当初の予定されていた調査の取りやめ、調査項目の削減はあったが、当初の計画で最終年度に実施する予定だった「海水浴客への質問票調査」は実施できた。コロナ禍により2021年度からほぼ止まっていた本研究であったが、予定通りではないとはいえ、研究の進捗の遅れを取り戻しつつある。これも【研究実績の概要】で述べたとおり、2023年度には、コロナ禍が鎮静化していることが期待される状況下での同種の調査を予定しており、現在までに収集したデータの分析結果を基にした発表は行っていない。
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今後の研究の推進方策 |
【研究実績の概要】で述べたとおり、2023年度には、コロナ禍が鎮静化していることが期待される状況下での同種の調査を予定している。 「海水浴客への質問票調査」では、調査員への謝金、旅費、質問票への回答データ入力費用が主な出費となる。 「ビーチクリーニング参加者(観光者)への定性的インタビュー」については、当初の「質問票調査のベースとなる結果を得る」という目的を変更し、「質問票調査の結果」を基にした実学的示唆を得る為、対象を「ビーチクリーニング実施者」に変更し、調査対象地である竹野浜海岸での海岸清掃の実態についてインタビューをすることを検討している。主な費目としては、聞き取りのための交通費、聞き取り内容テープ起こし、回答者への謝礼品代を想定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
「ビーチクリーニング参加者(観光者)への定性的インタビュー」の取りやめによる、聞き取り交通費、聞き取り内容テープおこし、回答者への謝礼品購入のための出費がなく、その分、物品費、旅費、人件費がかからなかった。先述の通り、2023年度には「ビーチクリーニング実施者」への定性的インタビューを予定しており、その際に以上の出費が生じる見込みである。また、「海水浴客への質問票調査」では、調査員への謝金、旅費、質問票への回答データ入力費用が主な出費となるみこみである。本研究は2023年度までの延長が認められており、主にコロナ禍による研究の遅延および研究の変更により繰越金が発生しており、以上の出費は繰越金による補てんが可能な見込みである。
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