研究実績の概要 |
本研究の骨格をなすのは、第一に、チリにおける生鮮果物輸出地域の農村女性へのインタビュー、特にそれによって個々の女性のライフヒストリーを掘り下げることであり、第二に、チリ農業の構造変化についてのこれまでの研究成果を精緻化していくことである。しかし、2019年度は、10月以降のチリの首都サンティアゴにおける暴動と、2020年当初以降の世界的な新型コロナウイルス感染症拡大によって、第二の点に注力した(注力せざるを得なかった)。 チリの経済構造に関しては、Ahumada, Jose Miguel, The Political Economy of Peripheral Growth-Chile in the Global Economy, Palgrave Macmillan, 2019を精読した。 一方、女性に関連する文献としては以下のものをそれぞれ精読した。Wayne, Georgina, Gender, Institutions, and Change in Bachelet's Chile, Palgrave Macmillan, 2016、Trader, Amy and Jenifer L. Fluri, Engendering Development-Capitalism and Inequality in the Global Economy, Rutledge, 2019、Sachs, Carolyn E. Gender, Agriculture and Agrarian Transformations, Routledge, 2019.、松久玲子編著『国境を越えるラテンアメリカの女性たちージェンダーの視点から見た国際労働移動の諸相』晃洋書房、2019年。
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