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本年度はコロナウイルスによる海外渡航制限により延期となっていたスウェーデンの現地調査を中心に、データ収集、文献調査、論文執筆準備（2024年10月投稿予定）、学会での発表を基本に実施した。
スウェーデン現地調査は2024年3月にヨーテボリにおいて実施され、１）現地に本社を置く自動車産業の世界的企業において、当該企業-日本企業間のアライアンスオフィスに在籍する日本人マネジャーから、両国の人事管理制度の類似点と相違点、女性活用の進展度合い、及び両国の女性活用施策についての聞き取りを実施した。２）更に、ヨーテボリ大学においてジェンダー関連の研究者計6名とのインタビューを実施し、政府の女性活用指針と問題点、将来的な指針、企業の人事管理制度の特徴についての情報を得た。３）また、現地在住且つ日本での就業経験のあるスウェーデン人研究者及びコンサルタントとのミーティングを通じて、両者の経験した両国の人事管理制度、女性活用の特徴についての情報を得た。
現地調査に先駆けて、国内においてスウェーデン在住経験者、スウェーデンとのビジネス取引のある経営者、スウェーデン大学でキャリアを築いた教員、企業勤務の女性・男性管理職などとのインタビュー、ミーティングを実施し、各人の経験から国内外企業での女性活用に関する知識・情報を収集した。
2023年8月には、女性活用の新たな形として筆者が注目する起業家のキャリア形成を、国際比較の観点からEuropean Association for Japanese Studiesにおいて発表し、１）日本の女性の経済分野での活躍と課題の現状、２）女性の活躍の将来的な展望と起業家の可能性の分析を報告した。
本研究の総括として、スウェーデン現地調査の結果を中心とした論文を2024年10月に投稿予定であり（英文、文京学院大学研究紀要）、2023年度は準備を進めた。
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