重粒子線治療に用いられる核子当たり290MeVの炭素ビームのプロファイルを,G2000ガラスシンチレータを用いて計測した。シンチレーションの測定には,EMCCDカメラを用い,ビームプロファイルは光学像としてはっきりと測定できた。この結果より,炭素ビームは112mm厚の水ファントム通過後にシンチレータ表面から5.17mmの位置においてスポットを形成することが分かった。さらに,粒子シミュレーションコードを用いて,上記ビームのブラッグピークを計算した結果は5.58mmであり,実験結果との大きな差は見られなかった。以上の結果より,G2000ガラスシンチレータは重粒子治療用の炭素ビームの効果的なプロファイル計測 手段であることが分かった。しかしながら、研究代表者が体調不良で病気療養となり、令和2年度に事業を廃止したため研究は中断した。
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