申請代表者は、これまでに開発してきたハイブリッドアンビル式高圧セル(HAC)を用いて単結晶中性子回折と電気分極測定と同時測定を可能にする、ミタニライト陽極酸化皮膜を絶縁層として用いた特殊なアルミ合金ガスケットの開発に成功した。また、申請代表者は、HACを用いて、Mn系マルチフェロ物質TbMn2O5の単結晶試料の高圧下中性子回折実験を実施し、最高6.5GPaまでの温度-圧力相図を完成させた。加圧によって電気分極発現メカニズムが変化することを予想させる結果が得られた。中性子回折と電気分極の高圧下同時測定技術については、引き続き開発を続けている。
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