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2022 年度 研究成果報告書

量子ビーム架橋タンパク質の構造および生成メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K12653
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分80040:量子ビーム科学関連
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

木村 敦  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 上席研究員 (60465979)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードタンパク質 / 量子ビーム / 架橋 / メカニズム
研究成果の概要

量子ビーム照射がタンパク質の1次構造及び高次構造に与える影響を定性・定量的に明らかにし、量子ビーム架橋タンパク質の物性(膨潤度、硬さ、粒径)変化の要因を解き明かすことを目的とする。タンパク質の一種であるゼラチンの放射線架橋反応におけるOHラジカルの寄与率が96%であったことから,ゼラチンの放射線架橋反応はOHラジカルにより支配的に起こっていることを明らかにした。また、量子ビーム架橋タンパク質ゲルのアミノ酸組成分析を詳細に行うことで、タンパク質に含まれる芳香族アミノ酸残基であるチロシン、フェニルアラニン、ヒスチジンが架橋部位になることを初めて定量的に明らかにした。

自由記述の分野

量子ビーム科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

タンパク質の量子ビーム架橋メカニズムを定性・定量的に明らかにし、架橋タンパク質の物性(膨潤度、硬さ、粒径)変化の要因を初めて解明した。本研究で明らかにしたタンパク質の放射線架橋メカニズムに基づき、平均粒径5-20 nmを有する放射線架橋ゼラチンナノ粒子の作製に成功した。粒径を精密に制御したゼラチンナノゲルにGdを担持させ、MRI造影剤として腫瘍マウスへ投与した。直ちに腎臓に顕著なMRI信号上昇が観察され、投与2時間後には共に投与前の信号に近いレベルまで低下した。以上より、生体適合性の高いゼラチンを基材とした、脳内に入らず、体外排出の早い、より安全なMRI造影剤の作製に世界で初めて成功した。

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公開日: 2024-01-30  

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