本研究課題では,自然採光が存在する空間において,採光による光と人工照明が全体として調和して感じられる照明光の条件を明らかにすることを目的とする。研究1では採光が存在する模型空間を用いた視覚心理実験を行なった。その結果,快適な光の空間的な分布は,採光面,天井面,室奥面が拡散光源であると想定したときの照度分布の合成によって記述できることを示した。研究2ではより多様な採光と人工照明を想定した実験を行った。その結果,研究1と同様に快適な光の空間分布は3つの照度分布の合成で表現できることを示した。研究3では複数の照明の色の効果について基礎的な実験を行い,照明色の空間分布による視覚印象を評価した。
|