研究課題/領域番号 |
19K12680
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
松本 裕司 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (60379071)
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研究分担者 |
仲 隆介 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (10198020)
LI ANDREW 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (30756945)
前 稔文 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 准教授 (90318171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | デザイン教育 / プログラミング / IT / 情報教育 / アルゴルズミックデザイン / コンピュテーショナルデザイン / デジタルファブリケーション |
研究実績の概要 |
本課題の目的は「世の中のニーズに比べてITに強いデザイナーが大幅に不足していることを発端的な動機として、デザイン業界におけるIT教育の充実を目指す。計算機言語を用いた新たな手法であるアルゴリズミックデザインの教育手法を模索する。」ことである。 これに対して、本年度は、1)分野の専門家を含むインタビュー調査等による問題とニーズの把握として、4名へのインタビュー調査を行った。 次に、2)ノウハウの収集とその形式知化・コンテンツ化として、他校での取り組み例についての聞き取りを行った。さらに、これまで申請者らが実施してきたアルゴリズミックデザイン教育に関するフィードバックを得るためのアンケート調査、インタビュー調査を実施し、それを受けてコンテンツの整理と改善を進めた。3)実施(評価実験)による効果検証と改善点の整理としては、低年齢層を対象としたアルゴリズミックデザイン教育の可能性を探るために、高校数学レベルの知識をベースとしたカリキュラムを作成し、予備的な評価実験を行った。併せて、小、中、高のレベルを想定して、アルゴリズムの理解を深めるための教材の作成をしている。 また、これまで大学教育現場では利用されることが少なかった、家庭向けのDIY製品・機器やデジタルファブリケーション機器(デジタルミシンや)をアルゴリズミックデザインに導入するための予備的実験(成果物の事例調査と事例づくり)に着手した。 関連する成果の発表として、プログラムとBIM(Building Information Modeling)との連携研究やアルゴリズミックデザイン教育の成果作品としてのIOTデバイスの制御、従来手法の枠組み整理などを行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、身近な人的ネットワークを使って、調査を行った。また、低学年向け、初学者向けを想定した教育プログラムの開発から着手したので、予備実験などでの被験者集めなどが比較的容易であった。よって概ね順調に進んでいる。 ただし、年度末のコロナ禍の影響で、成果のとりまとめや発表などが停滞しているので、次年度への影響があると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響で対面での評価実験(年度後半予定)などが困難な可能性があるので、オンラインでの教育方法なども研究の対象とし、準備を進める方針である。 ただ、対面型のワークショップや海外との遠隔教育実験、デジタルファブリケーションへの展開などは少し様子を見る必要があると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定されていた国際学会(成果発表と情報収集)がコロナ禍の影響で延期となったため予算が執行できませんでした。オンラインでの発表機会がある場合は発表費等で執行する予定です。 また、年度後半に購入予定であった一部物品の流通が滞ったので次年度以降に再検討することにしました。
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