研究課題/領域番号 |
19K12692
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
浅野 晃 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60243987)
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研究分担者 |
岡嶋 克典 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (60377108)
浅野 千恵 (村木千恵) 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00299174)
川澄 未来子 名城大学, 理工学部, 准教授 (20329840)
田中 宏和 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (40551388)
李 亮 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (00609836)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 感性 / 視覚 / 色彩 |
研究実績の概要 |
2021年度は,2020年度に引き続き,普遍的な「美しさ」の原理を目指して,色彩と形状の2つの側面からのアプローチにより,人の感性に影響する現象について探求した。 色彩の側面からのアプローチとして,動的似変化する配色による色彩調和感の向上について,配色提示パターンの図形的特徴や注視点制御の違いによる調和感向上効果への影響を調べた。また,色彩の連続的な変化や外部刺激の変化に対して,色彩に対する印象がどういう影響を受けるかを調べ,色彩に対する美観や調和感の要因を探求した。さらに,色彩と質感に関する研究や,色彩に関する学生への研究指導に関する招待講演を行った。 一方,図形の形状の側面からのアプローチとして,VRシステムを利用して,視覚誘導による追跡運動の解析を行った。また,色彩と形状にまたがった派生研究として,物体の認知において色彩と形状のどちらが優先されるかに,性差があるかを探求した。さらに,文化に関する研究として,「テレビ」「おばあちゃん」といった身近なアイテムについて,人々が持っている印象と現実との乖離について考察した。これらの研究によって,普遍的な「美しさ」の原理に向かっての知見を蓄積した。 なお,2021年11月には,コロナ禍の状況改善にともない,代表者・分担者が集まって意見交換を行う研究集会を札幌市で開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
色彩・図形両方の側面から,視覚的な「美しさ」の本質を探るアプローチを進めている。これまでに進めた研究から,視覚的対象の美観に共通する構造が見いだされている。とくに,2020-2021年度の研究で,視覚的対象の動的な変化がもつ構造,「不安定から安定への変化」という意味での「解決」の構造がもつ特徴が見いだされており,動的色彩変化に対する配色の「解決」の問題については,2報の原著論文にまとめて発表することができた。これらによって,本研究課題のテーマである「美しさの一般的記述」に向けて研究を進捗させることができる。 また,2021年度は,研究集会がリモート形式ではあるが開かれるようになり,それに対応することで,資料収集を行いまた研究成果を順次発表することができた。さらに,総括的な招待講演を行うことができたのも,2021年度までの成果のひとつである。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は,対面での国際・国内研究集会が再開されるようになったので,これまでの研究成果の発表を行い,これをもって最終年度の研究のまとめとする予定である。具体的には,8,9月に開かれるVSAC(視覚と芸術国際会議),ECVP(欧州視覚認知会議)と10月に開かれるACA(アジア色彩会議)での発表を予定している。また,2021年度に行ったように,代表者・分担者が集まって研究成果に関する意見交換を行う研究集会を開催する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度までは,COVID-19の影響により出張が大きく制限されたため,研究打ち合わせや資料収集・成果発表のために確保していた旅費に余剰が発生したことから,研究期間を1年間延長し,本補助金に次年度使用額が生じた。2022年度は対面での国際・国内研究集会が再開される見通しのため,資料収集・成果発表のために旅費を使用する。また,分担者間での意見交換会にも旅費を使用することとする。
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備考 |
田中 宏和|広島市立大学情報科学研究科 http://rsw.office.hiroshima-cu.ac.jp/Profiles/13/0001262/profile.html
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