研究課題/領域番号 |
19K12701
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
安藤 友張 実践女子大学, 文学部, 教授 (20435118)
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研究分担者 |
野口 武悟 専修大学, 文学部, 教授 (80439520)
伊藤 真理 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (90351155)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 学校司書 / 質保証 / モデルカリキュラム / 学校図書館法 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、当初の研究計画に基づきながら、文献調査を実施した。本年度の主な調査内容は以下の通りである。(1)高等教育全般における質保証(外部質保証及び内部質保証)の研究動向・実践動向については、大学基準協会編集『大学評価研究』、日本高等教育学会編集『高等教育研究』などを調査した。(2)図書館情報学教育における質保証の国際的動向については、『日本図書館情報学会誌』掲載の宮原論文(2020)などを通して把握した。(3)「学校司書のモデルカリキュラム」に準拠して制作された教材を検討すべく、市販のテキストブックを調査した。さらに、「学校司書のモデルカリキュラム」の固有科目(独立科目)である「学校図書館サービス論」の市販テキストブックを網羅的に収集した。2021年3月末現在、放送大学教育振興会発行の出版物をはじめ、4種類のテキストブックの存在を確認した。(4)学校司書と同じく、「学校」というコミュニティを構成する専門職の中で、教員(教科教諭)の養成に着目した。教員養成の質保証をめぐる最近の研究動向・実践動向については、大学基準協会による研究プロジェクトの報告書『教員養成教育の質保証への提言』(ミネルヴァ書房)を通して調査した。 教育委員会を対象とした質問紙法調査(2019年度実施)においては、調査票の回収の際、学校司書の職務等に関して、各自治体が定めた規則・要綱等の返送を依頼した。本年度は、収集した規則・要綱等の内容分析に向けての準備作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大を受け、教育委員会を対象とした対面のインタビュー調査(訪問調査)が実施できなかった。さらに、前年度に実施した教育委員会を対象とした質問法調査の集計作業(単純集計・クロス集計)は実施できたものの、データ分析(自由記述回答の分析など)が不十分な状態である。また、調査を通して得られたデータ全体の公表ができておらず、当初の計画からは遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者と研究分担者による対面による打ち合わせが困難であるため、zoomを活用したオンラインによる会議を実施する。同様に、教育委員会を対象としたインタビュー調査もzoomを活用したオンラインによる調査技法を検討する。また、大学院生などを研究協力者として本研究に参画させることを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍によって、対面による研究代表者・研究分担者による打ち合わせが実施できなくなり、旅費の支出が生じず、また、同様の理由で教育委員会を対象とした対面によるインタビュー調査が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は、新型コロナウィルスの感染状況を鑑みながら、教育委員会の訪問調査などを計画している。さらに、全国の大学(短期大学も含む)における「学校司書のモデルカリキュラム」の実施状況を明らかにするため、質問紙法による郵送調査を計画しており、調査票の郵送料・データ集計作業の委託料などに使用する予定である。
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