研究課題
基盤研究(C)
被験体に2つの動詞(「吻で触れる」「胸ビレで触れる」)を表す図形を教えたところ,その図形の意味の通りの行動をとるようになった.そこで2つの名詞(「フィン」と「マスク」)とこの2つの動詞を組み合わせて呈示し,組み合わせた意味の通りに行動できるか調べた.その結果,一定の成功率が得られた.一方,ヒトのことばで物(「ボール」「フタ」)の名前が呼べるか検証したところ,呈示された物を見て,それをあらわすヒトのことば(日本語)を発することができた.
認知科学
イルカ類の言語能力を理解するにあたり,「名詞」と「動詞」が組み合わされた「文」の理解について,その最初の段階を成功することができた.これより,ヒトの文法を理解できる可能性があることが明らかとなった.また,模倣を介してヒトの発音によって物の名前を呼べたが,今後は「理解」(ヒトの発音で対応する物を選ぶ)について検証する必要がある.