研究課題/領域番号 |
19K12744
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
藤村 友美 同志社大学, 心理学部, 准教授 (90623992)
|
研究分担者 |
森 数馬 大阪大学, 人間科学研究科, 招へい研究員 (70754696)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 顔画像解析 / 時系列情報 / 表情筋電図 / 表情模倣 |
研究実績の概要 |
表情模倣は他者の表情と一致した顔面反応が生じる現象として知られている。本研究では,顔画像解析と表情筋電図法によって表情を定量化し,時系列情報を考慮した解析手法によって表情模倣の時間的特性を明らかにすることを目的としている。 新型コロナウィルス感染症拡大の影響により,昨年度に引き続き対面実験が実施できず表情筋電図のデータを取得することが出来なかった。そこで,表情の時系列情報による感情推定の妥当性を明らかにするために,既存の心理評定データを用いて,表情の動的変化における特徴点のネットワーク情報が,感情推定に寄与する程度を検討した。 本成果は,日本基礎心理学会第40回大会(森・藤村,2021)にて発表を行い,海外誌に論文投稿を行った(Mori & Fujimura, under review) さらに,表情模倣において,表情を発信する側を送信者,それに応答する側を知覚者との心理的関係性の基礎的知見を収集する目的で,知覚者の応答性が印象形成に及ぼす影響を検討した。参加者は,喜び,悲しみいずれかの表情を表出し,知覚者が一致した表情で応答する条件,不一致の表情で応答する条件,何も応答しない統制条件を設定した。実験の結果,知覚者に対する好意度については,一致条件がもっとも高かったが,不一致条件と統制条件の間で差が見られなかった。本成果は,日本感情心理学会第29回大会(藤村・森,2021)にて発表を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により対面実験をスムーズに行うことが出来なかった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、ヒトを対象とした実験実施が可能になり次第、顔表情刺激の座標情報から知覚者の表情模倣を予測できるかを検討していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定していた対面実験が実施できなかったため,参加者への謝礼分が未使用となった。これは次年度の実験の謝礼分に充てる予定である。
|