動的核偏極磁気共鳴画像(DNP-MRI)装置で生体内に投与したラジカルプロ-ブのラジカル減衰を画像解析する事で、生体内の炎症による活性酸素種(ROS)やROSに起因したレドックス状態(酸化還元バランス)を非侵襲に解析する事ができる。本研究ではアトピ-性皮膚炎モデルマウスで、細胞内または細胞外で反応する2種類のプロ-ブの同時撮像解析方法を確立した。これを用いて、皮膚炎が目視では鱗屑(角質層の剥離)などの軽症でも、皮膚組織内では炎症や皮膚厚亢進が起こっている事、重症化の手前で炎症細胞によるROS発生が最も高くなっている可能性がある事を、ラジカルプロ-ブのラジカル減衰速度の変化で捉える事ができた。
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