本研究課題の研究期間前半で方法を確立したマウス妊娠16日目の単一表皮細胞と単一真皮細胞を用いて形成したスフェロイドを、人工皮膚として豚由来のコラーゲンスポンジ基材に播種して培養を行った。この基材に事前にヒト正常線維芽細胞を播種しておくとスフェロイドの定着率は向上した。一方で、ニワトリの表皮細胞及び真皮細胞の分離・回収とスフェロイド作製には成功したものの、ヌードマウスに移植しても羽毛や鱗などの形成は認めなかった。最終的に目的としていたマウス細胞とニワトリ細胞の混合培養を実施してみたが、これについても動物種が合致した組み合わせと合致しなかった組み合わせで細胞生物学的な差を認めなかった。
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