高齢化社会の進行と治療技術の発展により、世界的にインプラント製品の需要が大幅に拡大している。インプラントは、長期間生体に埋入して使用されるため、高い生体親和性と、安定的な強度が求められる。特に、インプラント材料と骨組織の接合性が重要である。本研究は、生体内における内軟骨性骨化の組織学的解析から得られた知見を元にインプラント表面形状とコート剤という2つの特性を合わせることで、生体適合性の高いインプラント開発に、新たな可能性を示した。また、本研究で同定した骨芽細胞分化と骨形成を促す因子は新たな骨芽細胞による骨形成メカニズムの解明につながる可能性があり、学術的意義も大きい。
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