研究課題/領域番号 |
19K12820
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡本 和也 京都大学, 医学研究科, 准教授 (60565018)
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研究分担者 |
黒田 知宏 京都大学, 医学研究科, 教授 (10304156)
加藤 源太 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20571277)
山本 豪志朗 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (70571446)
杉山 治 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (40586038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 診療諸記録 / 退院時サマリ / 機械学習 / 統計解析 |
研究実績の概要 |
本研究は、退院時サマリを学習データとした診療録の要約・重要箇所の抽出、各種診療諸記録を用いた重要タイミングの抽出、各種診療所記録と診療録の紐付け手法の開発、効果的な診療録定時手法の開発といった4つのサブテーマを設定して進めている。 初年度は退院時サマリを学習データとした診療録の要約・重要箇所の抽出において、要約・重要箇所抽出技術の確立を行ってきた。そして、本技術を応用することで、電子カルテデータから診療における重要箇所の1つであるインシデントイベントの抽出を試みた。この研究において、報告のなされていないインシデントを実際に複数発見することができ、医療現場に重要な情報をフィードバックすることが可能となった。 また、各種診療諸記録重要タイミングの抽出において、重要タイミング定義と重要タイミング抽出技術の確立を行ってきた。具体的には、電子カルテデータの統計解析を行うことで、様々な解析のベースとなる情報を抽出することを試みた。この研究では、電子カルテ上の診療録の記載量が年々増加していることが明らかになり、本研究の重要性が増々高まっていることが示された。さらには、電子カルテシステムの再デザインを目的として、各ユーザの役割の理解を進めることで、重要タイミングを定義し、抽出することを試みた。この研究では、各ユーザ、あるいは、職種ごとに重要と考える箇所や機能が異なることが示され、本研究の今後の進め方を検討する材料となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書において、計画した線表に従い研究をすすめることができており、おおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度(令和2年度)は、退院時サマリを学習データとした診療録の要約・重要箇所の抽出において、引き続き要約・重要箇所抽出技術の確立を行い、サービス実装・実験、論文執筆に進めていく。 さらに、各種診療所記録を用いた重要タイミングの抽出においても、引き続き重要タイミング抽出技術の確立を進め、論文執筆を行う。 また、各種診療諸記録と診療録の紐付け手法の開発において、紐付け手法の開発、サービス実装・実験を行い、論文執筆を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末の学会がCOVID-19の影響でキャンセルとなったことで、予定していた出張に行けなくなったため。代わりに次年度の物品費や旅費で利用することを想定している。
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