研究課題/領域番号 |
19K12861
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
三原 美晴 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (40377263)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | サッケード / 内転の優位性 / パシュート |
研究実績の概要 |
4歳から12歳の間欠性外斜視患者、および正常小児のサッケードについて解析を行い、第78回日本弱視斜視学会(2022年6月)で報告し、英文誌に論文投稿の準備中である。小児の水平サッケードでは、最大速度とgainが外転方向よりも内転方向で大きいという内転優位の結果であったが、正常小児ではその傾向強く有意差が見られたのに対し、間欠性外斜視の小児はその傾向は弱く有意差はみられなかった。また、成人の間欠性外斜視では、水平サッケード速度は各々の方向で正常成人と比較すると最大速度の有意な増加が見られるが、小児では正常者と間欠性外斜視患者とで有意な差はなかった。これについて、間欠性外斜視で水平サッケードの最大速度の増加は先天的なものではなく、経年的な変化であることが示唆され、間欠性外斜視の発症や悪化する因子の解明の手がかりとなると考えている。 水平パシュートについては、4歳から12歳の正常小児と間欠性外斜視のデータ取得ができたために現在解析中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19感染拡大により、正常小児の被験者と乳児被験者の募集が著しく困難であったため。
|
今後の研究の推進方策 |
COVID19感染は、徐々に収束する傾向にあり感染症2類から5類に分類されたことにより、被験者の募集を積極的に行えることが可能であり、近隣の小学校、保育園へのアプローチを行なっていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID19感染状況から国際学会での発表が困難であったことに加え、研究の遅延に伴う論文投稿の遅れも要因である。延長申請を行なっており、次年度での英文誌への論文投稿費用、国際学会発表で当該助成金を使用する予定である。
|