研究課題/領域番号 |
19K12888
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
野田 和恵 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (50208352)
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研究分担者 |
相良 二朗 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (10330490)
種村 留美 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (00324690)
長尾 徹 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (80273796)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / テクノロジー / 使用状況 / 有用性 / 使いやすさ |
研究実績の概要 |
高齢者に支援機器をマッチングさせる手法の開発が本研究の目的である。 認知症患者の介護者、支援者や家族を対象に、認知機能が低下した人にとって有用な機器・使うことができなくなった機器・開発が望まれる機器や改変が望まれる点についての調査用紙を開発したが、2019年はコロナ禍により実施が困難で、対面からWeb調査に収集方法を変更し、家族など介護者のみを対象として実施した。2020年はこれを集計分析した。 2020年も新型コロナ感染症により対面での調査研究が困難な状況が続いたため、複数の機器を高齢者に使用してもらう実験は実施困難と判断した。そこでコロナ禍でも用いられているICTを使ったオンライン面会を取り扱うことに研究内容を修正し、倫理委員会の承認をえて、調査研究を行った。実施予定期間は2020年11月から2021年9月までの10か月間である。高齢者施設1施設の協力を得て、オンライン面会を毎週開催しており、オンライン面会を申し込みした家族と利用した高齢者について調査を実施している。 また、3年目はコロナ禍前に対面で面会をしていたがオンライン面会を利用しなかった家族へ調査し、利用した人との違いを検討する計画である。本研究はマッチングさせる手法をフローチャート形式や数値指標を用いることを計画しているが、学外共同研究者とともに、オンライン面会実施や高齢者家族を対象とした調査結果を用いて、認知機能・機器特性・環境(援助者含む)・知識・経験などを用いてマッチングのためのフローチャートの作成を試みたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1年目、2年目ともに新型コロナウイルス感染拡大により人(高齢者)を対象とした調査研究計画が実施できなかった。アンケート調査はWebを使った方法に変更した。結果的に研究対象機器(2種を予定)の選定も実施できなかった。しかし新型コロナウイルス感染拡大下でも実施できるよう検討した結果、機器ではなく、「ICTを使ったオンライン面会」という活動に研究対象を変更し、倫理委員会へ手続きを済ませ、2020年10月から調査研究を開始した。変更によりデータ収集が遅れており、報告(論文作成、学会発表)も予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症拡大による遅れは、複数の機器を高齢者に試してもらう内容から、高齢者施設での「ICTを使ったオンライン面会」に変更したことにより、2020年12月から調査データ収集が実施できている。この調査は2021年9月末までの10か月間を予定しており、この期間で約120例の面会データが収集できる予定である。これに加えて、コロナ禍前は面会をしていたが、ICTを使ったオンライン面会を利用していない家族と高齢者について調査を実施し、これらの結果から高齢者に支援機器をマッチングさせるための指標等を算出していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度で実施できなかった調査用費用と調査謝礼を繰り越し、調査実施に使用する計画である。
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