研究課題
関節リウマチ患者の手指伸筋腱再建術や人工関節置換術の後療法として行われているダイナミックスプリントを用いた装具療法における客観的データを計測するため,先行研究として我々は動的計測可能なアウトリガー型計測デバイスを開発した.先行研究で開発したシステムは有線でのシステムであったため,本研究では,患者の日常生活の中でどのように術後の手指を使用しているのかを計測できるよう無線システムを考案した.具体的には,モバイルバッテリで電源供給されたマイコン(Raspberry pi zero WH)上でデータ取得・蓄積を行い,クラウドストレージサービス(DropBox)にデータ転送の機能を実装した.蓄積された計測データはクラウド上の所定のフォルダに自動的にファイル転送されるようになっており,装具装着中の医療機関等にWi-fi環境さえ整っていれば,医療従事者のみならず患者も自身の手指の運動データをスマートフォンを使用し,すべてリモートで取得できる.リハビリテーションの効果を患者自身が数値として理解できることで,リハビリテーションのモチベーションの向上に資するものであると考える.本研究期間中は,実施を予定していた医療機関での検証作業について,新型コロナウイルス感染症の感染予防のため実施することが不可能な状況であった.今年度も,術後後療法を行う患者に使用しての検証を実施する予定であったが,医療機関への研究者の立ち入りが困難であったために,関節リウマチ患者での検証作業は実施できていない.そのため,デバイスの軽量化及びシステムの可用性の向上に努めた.
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http://www.rehab.go.jp/College/japanese/yousei/po/introductinon/instructor/