研究課題/領域番号 |
19K12926
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 茨城大学 (2021-2022) 敬愛大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
佐藤 邦政 茨城大学, 教育学部, 助教 (50781100)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 認識的不正義 / 道徳的責任 / 認識的責任 / 偏見 / 認識的不運 / 変容的責任 |
研究成果の概要 |
本研究は、証言的不正義と解釈的不正義という二種類の認識的不正義に対する様々な責任のあり方について、認識的行為者が不正義を犯す主要因に応じて区別することで明らかにした。本研究成果の概要をまとめると次の通りである。第一に、偏見についての個人的見方と構造的見方を区別し、証言的不正義と解釈的不正義に対する様々な責任のあり方(道徳的責任と認識的責任の区別を含む)について、認識的行為者が不正義を犯す主要因を区別して明らかにした。第二に、証言的不正義と解釈的不正義に対する責任にかんする先行研究を検討し、それぞれ徳論的観点(不協和の徳、および、解釈的理解)の観点から新たな責任概念を提案した。
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自由記述の分野 |
哲学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的成果は、認識的行為者が犯すと言える責任の種類と範囲にかんして一定の見通しを与えたことである。具体的には、先行研究で十分に整理されていなかった、行為者が負う責任がどのような種類であり(認識的責任か、道徳的責任か)、何に対するものなのか(偏見に影響を受けた判断か、無自覚な偏見の発揮か、偏見の発揮による悪質な言動なのか)を整理した。本研究の社会的意義は、認識的行為者の責任のあり方を考察する統一的な理論的視座を明確にすることで、社会における認識実践における不正義のせいで生じる差別の倫理的問題と、認識的正義の徳を育む教育的問題を扱う学際研究に発展する可能性を示したことである。
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