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2021 年度 実施状況報告書

理想的観賞者説の改訂・展開による、複合文化的な美的経験論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K12993
研究機関大妻女子大学

研究代表者

森 功次  大妻女子大学, 国際センター, 講師 (30720932)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード分析美学 / 芸術的価値 / 美的価値 / 美的経験 / 対話型鑑賞 / アート思考
研究実績の概要

本年は、作品観賞の意義をどういうアプローチで語るか、という点を中心に研究を進めた。
まず学術論文として、「われわれ凡人は批評文をどのように読むべきか:理想的観賞者と美的価値をめぐる近年の論争から考える」(『人間生活文化研究』31)を発表した。
次に『美術手帖』9月号にコラム「美術作品の教材化の功罪:「ビジネス×アート」における対話型鑑賞が取りこぼすもの」、および解説記事「「アートの価値」を知るための基礎分析」を執筆した。また報告書として「「ビジネスパーソンのためのアート」本の流行と,教育的に注意すべきこと」(『人間生活文化研究』31)を執筆した。
ほかアウトリーチ活動として、以下のことを行った。(1)11月に多摩市主催の一般向け講演として、第12回関戸地球大学院にて「「対話型鑑賞の功罪」 ~美術の多様な楽しみ~」というタイトルで講演した。(2)2月にアーツカウンシル東京主催の2021年度 アーツカウンシル・フォーラム「表現者を支えるプロデュースと目利き力」にて、モデレーターを務めた。こちらの動画はオンラインで現在も視聴可能になっている。
翻訳企画として、フランクシブリーの論文集Approach to Aestheticsと、ドミニク・ロペス、ベンス・ナナイ、ニック・リグルの三人による共著Aesthetic Life and Why It Mattersの2冊の翻訳プロジェクトを進めている。こちらは2022年度の刊行を目指して現在も作業を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

口外禁止の学術的作業に時間を取られ、書籍執筆の作業をあまり進めることができなかったところはあるが、それでもいくつかのアウトプットを行うことができた。
新規の翻訳プロジェクトを開始したりと、新しい種は蒔けているので、次の年度ではそのあたりをきちんと成果につなげていきたい。

今後の研究の推進方策

現在進めている翻訳プロジェクトをしっかりとすすめ、刊行につなげたい。
コロナ禍のために開催できていなかったワークショップ・シンポジウムなどを実行に移していきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で出張が中止になったり、予定していたワークショップを開催できなかったりしたことで当初予定していたいくつかの作業ができなくなったため。
その作業は翌年度に回して、着実に遂行していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] われわれ凡人は批評文をどのように読むべきか ――理想的観賞者と美的価値をめぐる近年の論争から考える2021

    • 著者名/発表者名
      森功次
    • 雑誌名

      人間生活文化研究

      巻: 31 ページ: 365~381

    • DOI

      10.9748/hcs.2021.365

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「ビジネスパーソンのためのアート」本の流行と,教育的に注意すべきこと2021

    • 著者名/発表者名
      森功次
    • 雑誌名

      人間生活文化研究

      巻: 31 ページ: 409~419

    • DOI

      10.9748/hcs.2021.409

    • オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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