研究課題/領域番号 |
19K12994
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 東京大学 (2022) 東京藝術大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
針貝 真理子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00793241)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 演劇学 / 声 / 民主主義 / ポストドラマ演劇 / コロス / ルネ・ポレシュ / クリストフ・マルターラー / ドイツ演劇 |
研究成果の概要 |
政治哲学者C・ルフォールによると、王の身体が権力の場となる時代が終わった後、民主主義における権力の場は「空なる場所」となった。本研究は、現代演劇における「声」が人々のあいだに生成する聴覚的共存空間に着目し、そこに「空なる場所」のあらわれを見出すことで、「声」という現象における美学的観点と政治哲学的観点の接続を行った。具体的には、集団で発声するコロス(合唱)が重要な位置を占める近年の上演例を複数取り上げ、そのコロスが舞台上の個人や観客席の人々と取り結ぶ関係を明らかにした。そこからは、「空なる場所」に集う個人を同一化することなく、むしろその差異を知覚可能にする声のあり方が重要であることが窺える。
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自由記述の分野 |
演劇学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
常に日常生活の根底にありながらもそこに可視化されることのない「声」の政治性を、非日常的で特異な「声」を聴かせる現代演劇の例を手掛かりに解明し、それを通して、現在制度化されている民主主義の概念に新たな角度から光をあてた。またその際、あいだの現象としての「声」を手がかりに政治哲学的観点と美学的観点を接続し、これまで曖昧な比喩として捉えられることが多かった政治の「声」を、身体をそなえた具体的な現象として捉え直した。
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