研究課題
若手研究
本研究は髙村光雲[彫刻家](1852~1934年)、光太郎[彫刻家/詩人](1883~1956年)・豊周[鋳金家](1890~1972年)の制作に関する遺品を調査し、3作家の制作方法に関して研究をするものである。遺族宅に遺された資料の写真撮影および調査の遂行を行った。また、本研究の成果報告を兼ねた展覧会『髙村光雲・光太郎・豊周の制作資料展』を東京藝術大学大学美術館・正木記念館にて令和3年12月10日~19日の期間に行い、展覧会会期中12月11日にはシンポジウムを開催した。
彫刻史
本研究の成果から明治年末以降の髙村光雲の制作方法を明らかにし、光雲が江戸の仏師屋的な制作方法から星取り法を用いた近代的な制作方法を取り入れていく過程を検証した。また、高村光太郎の木彫制作道具を調べることで光雲との共通性と相違に言及し、髙村豊周の制作方法の痕跡を調べることで、光太郎作品の鋳造者としての高度な技術力を再確認した。また、それら資料を展示公開することで実際に鑑賞し議論する機会を設けた。