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2019 年度 実施状況報告書

近世における漆継ぎに関する基礎的研究ー日本の陶磁器受容の独自性を視座として

研究課題

研究課題/領域番号 19K13020
研究機関地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪

研究代表者

巖 由季子  地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立東洋陶磁美術館, 学芸員 (80838144)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード陶磁器 / 漆継ぎ
研究実績の概要

研究の初年度として、資料の収集と整理を行ったほか、研究対象である作品が出品される展覧会の参観調査を行った。また、売立目録デジタルアーカイブ活用に関する研究会に参加した。資料の収集と整理については、研究のために新たに購入した機器を用い、これまでに集めた資料や、当該年度調査をすすめた文献資料や作品についてまとめることができた。資料をまとめ、検討したことで、特に18世紀の文献資料について更なる調査が必要であることが明らかになった。資料の収集と整理の結果は、当該年度に開催された東洋陶磁学会研究会において発表したことで、参加者から今後の研究方法や検討を要する事柄について意見を聞くことができた。
展覧会の参観調査では、受容者によって異なる価値観の変遷について更なる検討を要することが明らかになった。また、実際に作品の状態等を確認する機会を得たことから、今後実見調査を要する作品を検討することができた。
売立目録デジタルアーカイブに関する研究会では、アーカイブの特性と活用事例を学んだ。仏教彫刻の修理時期の検討のためにアーカイブを有効活用した事例も示されていたことから、研究対象としている茶陶の修理時期の推定においても、データベースを活用することでより効率的に調査と集成を行うことができる可能性があるという知見を得た。もとより売立目録の調査を予定していたが、今後の研究では本デジタルアーカイブの活用も行うこととした。
当該年度に以上の研究を実施したことで、今後継続すべき調査研究の基礎をなす部分に着手することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査研究のため必要な書籍、機器などの購入を予定通り行えたほか、参観調査や研究会参加を通して、今後も調査研究を継続すべき事柄について研究と検討を行うことができた。また、研究会で発表を行ったことで、さらなる調査と検討を要する内容などに関して参加者から助言を受けることができ、それまでに行った研究を整理する機会を得た。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルスの影響により延期した主要資料の実見調査について再度計画し、申請を行う。感染症拡大防止のため出張が困難な状況が続く場合には、所属機関外における実見調査や特定の機関においてのみ閲覧可能なデジタルアーカイブの活用などに先行して、収集可能な範囲での文献調査や、近辺の遺物調査などを行い、研究資料集成に必要な作業を継続する。

次年度使用額が生じた理由

先方都合により、予定していた出張が来年度に延期となったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 中近世の陶磁器補修―消費地遺跡出土遺物の漆継ぎを中心に2019

    • 著者名/発表者名
      巖由季子
    • 学会等名
      東洋陶磁学会第3回研究会

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公開日: 2021-01-27  

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