最終年度にあたる本年は、前年度までの大幅な遅れを少しでも取り戻すために、滞っていた自筆原稿調査および翻訳概念に関する理論的考察を再開させた。とくに1940年代~50年代を中心に時期を絞って調査と分析を進めていき、複数の著作において地方表象と翻訳表象とが密接に結びついていることがある程度把握できた。 しかしながら、出産及び育児の研究中断による遅延を完全に取り戻すことはできなかったため最終年度内に活字化するまでは至っていないが、この分析と自筆原稿調査をもとにした論文の準備は現在も継続して進めており、2023年度中に発表する予定である。
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