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2022 年度 研究成果報告書

『玉水物語』にみる種と性の越境

研究課題

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研究課題/領域番号 19K13083
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関国文学研究資料館

研究代表者

安岡 佳穂子 (井黒佳穂子)  国文学研究資料館, 古典籍共同研究事業センター, 特任助教 (90743104)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード御伽草子 / 異類婚姻譚 / 異性装 / 中世王朝物語
研究成果の概要

本研究では御伽草子『玉水物語』の特色を明らかにすることを目的として、作中における種と性の越境について検討した。従来「異類物」に分類されてきた『玉水物語』は、異類から人へ、男から女へという、二重の変身を果たしている。この二つの変身について、「異類婚」と「異性装」の観点から分析し、類似の構造を持つ説話や御伽草子、中世王朝物語と比較した結果、『玉水物語』は中世王朝物語や「公家物」に分類される御伽草子の影響を受けており、「しのびね」型の構造に近い物語であることが明らかになった。

自由記述の分野

日本中世文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

『玉水物語』は「しのびね型」の物語構造の中に、異性装と狐女房譚のモチーフを取り込むことで、身体的な性と社会的な性を描き分け、これまでにない多様性の物語として成立しており、しばしば類型的と批判的に評価されてきた御伽草子の豊かさ、現代の創作にも通じる姿が認められたことは大いに意義があると考える。

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公開日: 2024-01-30  

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