本研究は、日本における外国童話や昔話が英米の絵本やアニメーションの流入によってどのように変容し、今日に至ったのか、また日本化の特徴とはどのようなものかを歴史的に解明することを目的にしたものである。 本研究の計画は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、海外渡航ならびに国内研究機関・他大学図書館への立ち入りが難しくなったため大きく変更することになり、当初予定していたアメリカでの調査および国内機関での雑誌の網羅的調査は断念することとなった。その代替として、今年度は調査予定地であった海外の文献を調査・収集し、ディズニー映画の絵本化およびリトル・ゴールデン・ブックスシリーズの成立の過程を分析した。 また、国際こども図書館などでの調査をもとに、ディズニー・アニメーションに関する絵本の日本への流入と、出版社の多様化、翻訳の相違等について検討し、一部を論文にまとめた。
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