研究課題/領域番号 |
19K13142
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
BRUNA LUKAS 実践女子大学, 文学部, 准教授 (10780827)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ジャポニズム / B・M・エリアーショヴァー / 中欧文学 / 旅行文学 / 日本近代文学 / 網野菊 |
研究成果の概要 |
本研究は大正初期から昭和初期にかけて4度も来日し、日本とチェコの文化交流に大きく貢献した女性旅行家で作家のB・M・エリアーショヴァーを中心に、中欧の〈ジャポニズム文学〉を研究対象とした。未発表資料・自筆原稿などを調査し、エリアーショヴァーの日本での動向や日本の文化人との交流、帰国後の多彩な執筆活動などに着目し、エリアーショヴァーの多大な功績を明らかにした。また、近代の旅行記や日本を舞台にした小説などにおける「日本」の表象と、これらの〈ジャポニズム文学〉における女性の〈語り〉の意味も追究した。研究論文や学会発表、展示など、本研究テーマ関連の成果を多数公開し、本研究の意義を幅広く発信した。
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自由記述の分野 |
文学研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、チェコの旅行家B・M・エリアーショヴァーの多方面の活躍に光を当てた。数多くの新しい資料を紹介しながら、20世紀初頭の女性解放運動への関与と日本女子大学校の教員らによる影響のもとで形成された独特な〈日本観〉、日本とチェコの新聞雑誌に寄稿された記事にみる〈女性へのまなざし〉、帰国後に刊行された旅行記や〈日本もの〉の小説に描出される〈日本像〉など、従来注目されなかった多数の課題に取り組んだ。これらの諸問題に関する研究成果を公開し、シンポジウムなど議論や意見交換の場を設けることにより、エリアーショヴァーの人物像を大きく訂正し、西洋文学とジャポニズムをめぐる今後の研究に新しい方向性を示した。
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