• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

中世ヴァルド派の教理に関する文献学的研究――写本の解読と翻訳――

研究課題

研究課題/領域番号 19K13152
研究機関立命館大学

研究代表者

有田 豊  立命館大学, 政策科学部, 准教授 (30771943)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードヴァルド派 / キリスト教 / 教理書 / 中世写本 / ロマンス語文献学
研究実績の概要

2022年度の研究計画としては、中世ヴァルド派思想を体系化することを目標としていた。
実績としては、この目標達成に向けて、解読が完了した8本の詩(『崇高なる読誦』、『舟』、『4つの種の福音』、『祈祷』、『現世の蔑視』、『永遠なる父』、『新たなる救慰』、『新たなる説教』)から中世ヴァルド派思想を読み取り、8本の詩の間に見られる有機的な関連性の有無について考察した。その成果は、西洋中世学会におけるポスター報告にて発表した。また、2本目の詩『舟』La Barca の翻訳を完成させ、2022年7月に出版した。
しかし、2022年度中に出版予定だった中世ヴァルド派が有していた教理について明らかにした論文に関しては、印行を担当してくれていた出版社が急遽変更されたために、未だに印刷中となっている。当該論文は、2023~2024年度に出版される予定である。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

現在の研究進捗として、2022年度の研究計画であった「中世ヴァルド派思想の体系化」については、比較的順調に進んでいる。しかし、解読した8本の詩の内容を、3つの写本の内容と照らし合わせる形での分析については、2023年4月の段階でようやく作業に取り掛かることが可能な段階になった。そのため、進捗としては「やや遅れている」状態だといえる。

2022年度は、年度末に海外調査に行き、分析対象となる3つの写本全て(ケンブリッジ写本、ジュネーヴ写本、ダブリン写本)の画像データを、ついに手元に揃えることができた。3つの写本を比較した結果、3本の間で記載内容が異なっている部分が各種散見された。そのため、これまでに解読した詩の内容と、写本に書かれている詩の内容を照らし合わせることが最終的に必要となってくる。残りの研究期間では、詩の内容を写本と照らし合わせる作業に集中したい。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として、引き続き中世ヴァルド派思想の体系化を目指して研究を進めていく予定である。
これまでの解読作業を通して8本の詩に共通する特徴が明らかになってきたため、残りの研究期間でも、詩における特徴を踏まえつつ、教理面に着目した分析を行い、各詩における中世ヴァルド派の思想や教理を明らかにしていく。そして、本研究の最終段階である「先行研究と詩編の解読結果を合わせた中世ヴァルド派思想の体系化」を目指していく。その際、詩の内容を3つの写本と照らし合わせながら分析することで、より正確な内容理解が達成されると考えられる。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が発生した理由としては、写本の画像データの購入資金が、年度末の時点で執行できていなかったことによる。
写本は全部で3種類あり(Cambridge写本、Dublin写本、Geneve写本)、2022年度末の時点では、前者2つの画像データが手元にあった。Cambridge写本は、マイクロフィルムから複製したモノクロ版なのでカラー版を改めて購入する必要があったため、2023年2月に渡英して現物を確認し、電子化を依頼した。Geneve 写本はマイクロフィルム自体が存在しないため、2023年2月に渡瑞して原物を確認し、電子化を依頼した。
電子化の結果、購入費用の執行が2023年4月以降になってしまったため、次年度使用額が生じた次第である。

備考

ヴァルド派研究会ウェブサイトの「史料翻訳活動」のページにて、8本の詩の1つ『舟』の翻訳を公開している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 詩編にみる中世ヴァルド派の教理 ―写本の分析と翻訳―2022

    • 著者名/発表者名
      有田豊
    • 学会等名
      西洋中世学会
  • [備考] ヴァルド派研究会

    • URL

      https://valdesegiappone.org/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi