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2021 年度 研究成果報告書

指示場面におけるやりとりと指示詞体系の創発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K13154
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02060:言語学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

平田 未季  北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (50734919)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード共同注意 / 指示詞 / 注意誘導 / 直示
研究成果の概要

指示詞は常に複数の代替形を持ち複数の統語範疇にまたがる体系をなす。本研究では、自然談話データを用い、指示詞が持つ体系性が、人のコミュニケーションの基盤となる共同注意の成立にいかに寄与しているのかを分析した。
結果、(i)成人間の共同注意場面では、話し手は聞き手の注意状態を推定し、共同注意の確立と会話の進行の両方を考慮しながら、指示詞の直示素性・質的素性・統語素性を切り替えていること、しかし(ii)人と犬のやりとりでは、直示素性の切り替えは生じるものの、質的素性・統語素性の使い分けは起きないことを示した。この分析から人が共通理解に至るために必要な言語の体系性とは何かを明らかにすることができた。

自由記述の分野

語用論

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、言語学の立場から、学際的に注目が高まりつつある共同注意場面の研究に寄与するものである。本研究の分析対象である共同注意場面は、言語学のみならず、発達心理学、認知科学、脳科学、ロボット工学等、ヒトのコミュニケーションを扱うすべての分野で注目を集めており、言語の起源および文化的進化を考える上でも重要な社会的行動だと考えられている。本研究は、共同注意場面の研究に欠かせない指示詞を、自然談話データを用い、注意などの学際的な概念を導入して分析した。これにより、他分野でも応用可能な、分野横断的な分析の枠組みを提供することができた。

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公開日: 2023-01-30  

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