研究課題/領域番号 |
19K13160
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲尾 周一郎 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (10750359)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アラビア語クレオール / バリ語 / ナイルサハラ語族 / 双言語記述 / 語彙的脱クレオール化 / ヌビ語 / ジュバ・アラビア語 / 南スーダン |
研究成果の概要 |
本課題研究では、2つのアラビア語クレオール(ヌビ語、ジュバ・アラビア語)とそれらの基層言語であるバリ語(ナイルサハラ語族)の言語調査を行い、既存のスワヒリ語テクストと対照可能なこれら3言語の並行テクスト、ヌビ語語彙集(2000以上の見出し語)、バリ語文法スケッチのためのデータベースを構築した。これにより、代表者が「語彙的脱クレオ―ル化」と呼ぶプロセスについて実証的にアプローチすることが可能になった。また、本研究課題では、従来の記述言語学では十分行われてこなかった、二言語(多言語)使用者の言語実態を包括的に記述するための方法論(双言語記述)の構築を進めた。
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自由記述の分野 |
言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では研究成果の積極的な学際的・国際的な対話や幅広い発信を行ったが、その結果として、アラビア語/アラブ地域研究、ピジン・クレオール研究、言語人類学、社会言語学、地理言語学、記述言語学など、多岐に亘る学術分野を横断する視座を示すことができた。特に代表者自身が専門とする記述言語学に対しては、ポストコロニアルな(広義の)言語学的研究を踏まえ、その限界を示すとともに実践可能な方法論(「双言語記述」など)を示したという学術的意義もある。これらに加え、ヌビ語やバリ語に関して母語話者コミュニティに還元可能な言語資料を収集し、部分的に還元を開始している点でも社会的意義がある。
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