研究課題/領域番号 |
19K13201
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
ヘネシー クリストファー 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 講師 (50727732)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日本語学 / 方言 / 方言意識 / Japanese linguistics / dialect / perceptual dialectology / language regard / 北陸 |
研究実績の概要 |
2021年に福井県の嶺北地域で行なった量的なオンラインで行う調査のデータを収集し、分析した。それにより、『国際教育交流研究』に一本の論文を書き上げた。具体的に福井県北部にある日本の国立大学に在籍する日本人学生74名を対象に、共通語、関西方言、および福井方言の方言意識に関する調査を実施した。新しい発見を得ることができた。つまり、3つの方言に対する意識を比較するため、インフォーマントを福井方言母語話者とそうではない日本語母語話者の2つのグループに分けて分析した。そして、複数の評価語を使用し、インフォーマントの各方言に対する意識を調査した。結果としては、各評価語に対する肯定的回答と否定的回答の割合の評価によると、共通語と関西方言に対する2つのインフォーマントグループ間の意識には全体としてほとんど違いがなかった。全インフォーマントの回答からは、共通語は全体的に情的と知的なイメージはプラス、関西方言も情的と知的なイメージはプラスであるが、共通語ほどではないということが分かった。福井方言の場合、福井方言母語話者は福井方言を知的にプラスと見なす一方、福井方言非母語話者のインフォーマントは、福井方言を知的にマイナスと見なす。
コロナ禍の状況で上記の論文がフレームワークとして北陸地方の5つの方言地域(嶺南(福井県)、加賀(石川県)、能登(石川県)、呉東(富山県)、呉西(富山県))のオンラインでのアンケート調査を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により、北陸の6つの方言地域対象地域(嶺南(福井県)、嶺北(福井県)、加賀(石川県)、能登(石川県)、呉東(富山 県)、呉西(富山県))に行き公共の場にて体面的なアンケート調査を行うことが難しくなったので、オンラインで行う準備とパイロット調査の時間が必要であった。上記に書いたようにこれから他の地域で進める予定である。ただし、現在、どのようにオンラインによりインフォーマントを募集できるかに関しては検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
上記に書いたようにこれから他の地域で進める予定である。今年も発表と論文を一本ずつ行うつもりである。ただし、現在、どのようにオンラインによりインフォーマントを募集できるかに関しては検討中である。いずれにしても今後、対面ではなく、オンライン上により調査を行うようにするつもりである。募集時間により本研究の延長依頼をする予定の可能性がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響により、北陸の6つの方言地域(嶺南(福井県)、嶺北(福井県)、加賀(石川県)、能登(石川県)、呉東(富山県)、呉西(富山県))の公共の場における体面的なアンケート調査が難しくなり、行けなかった。参加した学会もオンラインで行い、旅費が必要ではなかった。オンライン上により調査を行う予定なので、予算の旅費の分は使えない可能性がある。
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