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2020 年度 実施状況報告書

メディアの音声表現におけることばのジェンダーのイメージ

研究課題

研究課題/領域番号 19K13206
研究機関北海学園大学

研究代表者

丸島 歩  北海学園大学, 人文学部, 准教授 (20782676)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード演技音声 / 社会言語学 / ジェンダー / 実験音声学 / 母音フォルマント / 文末イントネーション / 音声の性格印象
研究実績の概要

新型コロナウイルス感染症の影響により、新規の録音資料を収集することができなかった。そのため、予備研究のために用いていた、市販のドラマCDの音源を利用して、より詳細な分析を行った。
具体的には、2019年度に行った母音フォルマントの分析結果について、2019年度の学会発表での情報交換を生かして、再度分析しなおした。また、文末イントネーションの分析を実施した。さらに、聞き取り実験によって一部音声資料の性格印象に関するデータを得た。性格印象のデータは主に文末イントネーションの特徴と対応させて考察に用いた。これにより、音響面だけではなく多角的な分析ができたと考えている。母音フォルマントの再分析結果と音声資料の印象評価の一部を用いて、論文「女性声優の演技音声にあらわれるジェンダーの表現―母音フォルマントに着目して―」を『新人文学』第17号に発表した。文末イントネーションと性格印象のデータは、「女性声優が演じる演技音声における役柄の性差―文末イントネーションに着目して―」として日本実験言語学会にて発表した。さらに2019年度に分析を行った基本周波数のデータ、2020年に行った音響・聴取実験データを整理、再分析した「女性声優の演技音声に見る役柄の性別の表現 ―実験音声学的手法を用いて―」を日本語ジェンダー学会研究会で発表した。
2021年度は、学会発表したもののうち、まだ論文化していないデータを論文として発表する予定である。さらに条件統制をした録音資料を得て分析を行いたいと考えているが、それが不可能な場合には遠隔で録音資料を入手するなど、代替の方法を考えていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していたような条件統制をした音声資料を新たに得ることができなかった。実験に堪えうる音声はマスク等、口元を遮るものを極力排除する必要があるが、現状、そのような環境下で録音を行うことが難しい。そのため、今年度は予備研究用に用いていた音声資料を用いて、2019年度よりさらに詳細な分析を行った。

今後の研究の推進方策

2021年度は、感染症の今後の状況によっては、条件統制をした録音資料を得たいと考えている。しかし、今後も今の状況が続けば、録音は不可能であると考える。その場合には遠隔で録音を依頼するなど、代替の方法を考えている。

次年度使用額が生じた理由

演技の訓練を受けた話者の録音データを有償で入手し、その分析を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で録音を一切録ることができなかった。
録音機材、分析用PC、人件費などが生じなかったうえ、学会発表等も全てオンラインで行われたため、支出が生じなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 女性声優の演技音声にあらわれるジェンダーの表現―母音フォルマントに着目して―2020

    • 著者名/発表者名
      丸島歩
    • 雑誌名

      新人文学

      巻: 17 ページ: 165-139

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 女性声優の演技音声に見る役柄の性別の表現 ―実験音声学的手法を用いて―2021

    • 著者名/発表者名
      丸島歩
    • 学会等名
      日本語ジェンダー学会 第1回研究会
  • [学会発表] 女性声優が演じる演技音声における役柄の性差―文末イントネーションに着目して―2020

    • 著者名/発表者名
      丸島歩
    • 学会等名
      日本実験言語学会第13回大会

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公開日: 2021-12-27  

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