本研究の目的は、1)日本の中学校、高等学校で教える英語教師の動機づけは1年間に渡ってどのような状態にあるのか、2) 教師の動機づけを変化させる要因としてはどのようなものがあるか、3) インタビューを通して見られる教師の動機づけは、実際に教師が教える英語の授業とどのような関係にあるか明らかにすることである。本研究の3年目では、学会発表、論文執筆に主に取り組んだ。これまでの研究から、教師の動機づけの核となる要素、動機づけと授業の関係性、教師と生徒の関係性について明らかになりつつある。教師の動機づけに関しては、教師自身が明確な目標を設定することが、重要となる。また、目標を設定することに加え、その目標を達成できそうだと教師自身が感じていることも、重要であることが示されている。データをさらに見直すことで、新たな観点から教師の動機づけを見ていくことが可能となった。研究成果は、学会発表にて公表し、また論文執筆にも取り組み、現在投稿中である。引き続き、学会発表、論文執筆に取り組み、研究成果の公開を行う。また、今後どのようなデータ収集が可能か、研究の課題を踏まえた上で検討すると共に、実施に向けて、具体的に計画していきたいと考えている。対象とする教師の幅を広げ、都市や校種、経験年数の違い等に焦点を置き、研究を実施することが重要である。どのような方法を用いることができるかという点も含め、今後検討を行なっていく。
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