研究課題/領域番号 |
19K13330
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒須 友里江 東京大学, 史料編纂所, 助教 (20781438)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 左経記 / 春記 / 水左記 / 平安時代 / 古記録 |
研究実績の概要 |
2020年度は、すでに調査した『左経記』諸写本の分析および『春記』諸写本の所在確認を行った。『左経記』については、調査の過程で得られた、諸写本が首書の数・色・合点の有無で特徴づけられるという見通しに基づき、各写本の首書を対照するための一覧作成を進めた。調査で撮影した写真に加え、写真帳やインターネット上で公開されている画像を用い、7写本について首書一覧の作成を完了した。今後さらに首書一覧の作成を進め、それらに基づき『左経記』諸写本の分類を行う予定である。『春記』については12の写本がインターネットで画像閲覧可能であることが分かり、内容の調査に着手した。 また、2022年度以降予定している『水左記』諸写本の検討に関連して、科研費若手研究「『水左記』註釈の作成による古代・中世移行期の研究」(課題番号20K13178)の研究会に参加し、『水左記』自筆本部分の校訂・註釈を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度は産前産後休暇および育児休業の取得により4ヶ月間の研究となったが、その2019年度の調査結果の分析は十分に進めることができた。また、オンライン会議システムの活用により、『水左記』註釈の研究会にも定期的に出席することができた。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症流行の影響により当面は出張調査が困難な状況が続くと考えられるため、これまでの調査結果の分析に注力する。また、写真帳やインターネット上での画像閲覧、郵送での写真入手といった方法を活用することで、可能な範囲での新たな調査を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後休暇および育児休業の取得により研究期間が4ヶ月に限られたこと、および新型コロナウイルス感染症流行の影響により予定していた出張調査を実施することができなかったことにより、次年度使用額が生じた。 出張調査が可能になり次第、旅費として使用するほか、郵送での史料写真の入手の費用として支出する予定である。
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