研究課題/領域番号 |
19K13348
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研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 |
研究代表者 |
北村 安裕 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (50646263)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 大土地経営 / 荘園 / 古代史料 |
研究実績の概要 |
(a)大化以前の大土地所有との比較研究・・・律令制下の墾田法の展開過程について、引き続き検討を進めた。また、大化以前の大土地経営を念頭に置きつつ、8世紀中葉の荘園の特性について検討を進めている。これらの検討結果は、近く公表予定である。 (b)地域史料の集約的研究・・・昨年度もコロナ禍の影響で現地調査等をほとんど実施することができなかった。この間、越前・越中の東大寺領荘園に関する文献史料について検討を進めており、この結果については研究期間内に公表予定である。また、美濃・飛騨地域の地域情勢についても検討を進めており、8世紀初頭の美濃の政治情勢についての文章を書き終えている(近日公表予定)。飛驒地域については、その立国事情を含めて論文を執筆している。 (c)その他・・・古代の荘園が変質して中世的荘園が成立していく画期である11世紀中葉の中央・地方の政治情勢について、同時期の古記録を中心として共同研究を進め、論文1本(共著)を発表した。また、同時期の大土地経営について、当時の世相を架空の人物たちを通じて活写した『新猿楽記』の検討を進めた。結果は近日公表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響で、地域史料の集約的研究を進めていくことに支障が生じており、研究期間の延長が必要となった。一方で、当初は予定していなかった古代荘園が変質していく11世紀に関する検討を深めつつあり、総合すると順調な進捗をみせている。
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今後の研究の推進方策 |
大化以前の大土地所有との比較研究は現在着手しているものを進める。特に、8世紀中葉の荘園の特性についてまとめなおす必要を感じており、この点を重点的に進めたい。地域史料の集約的研究については、今後の研究につなげるためにも現地調査を実施したいが、全体としてはコロナ禍に進めた文献史料の検討結果をまとめたい。また、研究着手後に必要性に気づいた11世紀の荘園をめぐる状況の検討についても、これまでの成果をもとにより深めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
主として、コロナ禍によって現地調査を実施できなかったため、予算の執行が滞った。次年度は現地調査およびそれにともなう機材の購入や、論文執筆にともなう研究資料・書籍の購入に充てたい。
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