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2023 年度 研究成果報告書

帝政前期ローマにおける政権交代と過去の記憶

研究課題

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研究課題/領域番号 19K13392
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

福山 佑子  早稲田大学, 国際学術院, 准教授 (40633425)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード古代ローマ / 皇帝 / 記憶 / 歴史叙述
研究成果の概要

本研究は、帝政前期ローマで繰り返された皇帝位をめぐる内乱や政権交代という「危機」が、いかに後代の皇帝にとって都合の良い形で歴史に織り込まれていったのかという問題を分析することで、古代ローマにおける過去の歴史認識や集合的記憶の改変過程の可視化を目的とするものであった。この恣意的な集合的記憶の構築過程の解明という課題に取り組むために、碑文史料に残された「危機」の時代の記録と元老院議員などの人物が少し後の時代に記した歴史書における「危機」についての叙述の比較を行ない、「危機」に対する認識の定型化とその変容、また意図的な「危機」像の構築がいかに行われたのかを明らかにすることができた。

自由記述の分野

古代ローマ史

研究成果の学術的意義や社会的意義

現代の社会においても、戦争や内乱だけでなく、経済問題や社会問題も含め様々な「危機」が存在している。このような「危機」は後にどのように記憶され、歴史の一部となっていったのだろうか。この疑問を検討する一例として、本研究は古代ローマの皇帝に関連する混乱についての記憶が同時代の碑文史料や少し後に書かれた歴史書でどのように描写され、「歴史化」されているかを検討することから、過去についての集合的記憶が形成される過程を明らかにした。

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公開日: 2025-01-30  

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